カシア(ケイヒ、ニッケイ、ニッキ)とは?
カシアは、シナモンの親戚にあたるスパイスで、日本では「ニッキ」としても知られています。実はこのカシア、世界中で最も古くから使われているスパイスのひとつなんです!
原産地はアッサム地方(インド東北部)やミャンマー北部とされており、なんと紀元前2700年の中国の文献にも登場しています。聖書の「出エジプト記」では、モーセが神殿を清めるために使用したスパイスの一つとしても記されています。また、古代アラブやフェニキアの商人によってヨーロッパにも運ばれ、広く使われるようになりました。
カシアとシナモンの違い
カシアとシナモンはよく似ていますが、実はちょっとした違いがあります。
- 見た目の違い:カシアの樹皮は厚みがあり、ざらざらした質感。一方、シナモンは薄く、きめ細やかで繊細な質感を持っています。
- 味の違い:カシアは香りが強く、やや苦みや渋みを感じることがあります。シナモンの方が甘く、マイルドな風味です。
- 呼び名の違い:アメリカではカシアも「シナモン」として売られていることがあり、区別されていない場合が多いです。
日本ではどちらも「ニッキ」として親しまれており、和菓子などに使われています。
カシアの形状と特徴
カシアは、様々な形で流通しています。
- ホール(樹皮):乾燥した樹皮は簡単に割れ、短い破片として売られています。
- 粉末:カシアの樹皮は硬いため、市販されているものはほとんど粉末になっています。ピリッとした風味が強いほど、質が良いとされています。
- 精油:食品の香り付けだけでなく、風邪をひいたときの呼吸を楽にするためにも使われることがあります。
- 実(果実):まだ熟していない実を乾燥させ、漬物に使うこともあります。ほのかに甘く、スモーキーな香りが特徴です。
カシアの生産地と収穫方法
カシアは中国やベトナム、インドネシア、ミャンマー、中央アメリカなどで栽培されています。高さ3メートルほどに成長する熱帯常緑樹で、樹皮の内側が赤茶色なのが特徴です。
収穫は、樹皮がはがれやすい雨季に行われ、乾燥させた後、香りや色、形状によって等級分けされます。
カシアの香りと味わい
カシアの香りはシナモンよりも強いですが、芳醇さでは劣るとも言われます。甘さの中にほのかな苦みや渋みがあり、スパイシーな印象が特徴です。
カシアの使い方
料理への活用
カシアは甘い料理だけでなく、塩気のある料理にもよく合います。
- 中華料理:炒め物やスパイスソースの風味付けに使用されます。
- 五香粉:カシアは五香粉の主要成分のひとつで、中華料理には欠かせません。
- カレーやピラフ(インド):ホールのカシアを加えることで、奥深い風味をプラスできます。
- チョコレート(ドイツ・東欧):独特のスパイシーな風味がチョコレートの味を引き立てます。
- フルーツの煮込み:特にリンゴと相性が良く、ジャムやコンポート作りにも最適です。
- モロッコ料理:クスクスや大麦、豆類と一緒に使うことで、風味豊かな仕上がりに。
健康と薬用効果
カシアには体を温める作用があり、以下のような健康効果が期待できます。
- 消化促進:お腹の張りや吐き気を和らげる。
- 整腸作用:下痢や消化不良の改善に役立つ。
- 血行促進:体を温め、冷え性の改善にも。
- 強壮作用:疲労回復や免疫力アップに。
その他の用途
- ポプリやアロマ:砕いたカシアをポプリに混ぜると、スパイシーな香りが長持ちします。
- ハーブティー:紅茶やハーブティーに加えると、風味が豊かになります。
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カシアは料理や健康維持に幅広く活用できるスパイスです。シナモンとの違いを知ることで、より効果的に使い分けられます。ぜひ、日常の食事やティータイムに取り入れて、スパイスの魅力を楽しんでみてください!
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